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家 相
「家相」という概念
「家相」は、「自然の四季」など、気候の変化から受ける「住む人の健康と命」、「家や畑」など、暮らしていくための生活基盤をいかに守り発展させるか、そして、自然現象から受ける恩恵をいかに最大限に活用するかという昔の人の智恵と工夫であり、子孫繁栄や一家一族のさらなる発展を願う事から必要とされていたものです。
そのために、「家相が良ければ家運が向上する」と考えられていました。
家相では、家つくる時に注意するポイントとして「三所と三備」という考え方があります。
-家相で重要な-「三所と三備」-
三所とは、
「北東の鬼門」 「南西の鬼門」 「家全体の中央」を指します。
「建物の中央」は、「一家の主人」を表すとして重要視されています。
「北東は表鬼門」・「南西は裏鬼門」と呼ばれ、災いを招くとし忌み嫌われる方位です。
表鬼門
中心
裏鬼門
三備とは、
「厠(かわら・便所・トイレ)」
「竈(かまど・台所・キッチン)」
「浴室」の三つを指します。
よって、この北東・南西・中央の「三所」に、トイレ・台所・浴室の「三備」を置くなかれと云われます。
この三備は、汚れや老廃物を発生させる場所であることから、不浄の場であると云われています。
家相においては、
東北方位・南西方位の鬼門を忌み嫌っており、家相の古書では、徹底的に鬼門を避けなさいと記されています。
そこで、東と南は「陽」、北と西は「陰」とされ、鬼門の北東と南西は「陰陽」の境になり、大変、変化が大きい方位なので慎重にすべしと云われます。
時刻でいうと、北東方位は「闇」の最も深い時間帯から夜明け前にかけてのこと
また季節でいうと、冬の終わりから春にかけての物事が終息を迎える頃。そして、春は、新たな「生」に転じるプラスのエネルギーが発生する場所でもあるために、最も丁寧な扱いが必要であるとされています。
鬼門は、忌み嫌われるという云われの他に、「神々が通り抜ける方角」とされ太陽が生まれる方位(生門)であるために「清浄の気」を保つことが大切であるという考え方もあります。
その理由は、この宇宙は、すべて「陰」と「陽」から成り立っています。例えば「+と-」・「太陽と月」・「天と地」・「光と闇」・「表と裏」・「男と女」・「上と下」・「左と右」・「春と秋」・「夏と冬」・「昼と夜」など、万物の生成と消滅という変化は、この「陰」と「陽」の二気によって起こるとされています。
人も家も健康であり続けるために、言い伝えを上手に生かす工夫があっても良いのではないでしょうか。
冬 夜 陰
春 朝 陽
夏 昼 陽
陰 夕 秋